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介護の悩み

【給与アップしましたか?】27%の介護施設が見送り・減給!

masa@

ニュースでは春闘の結果、多くの企業が給与アップ!と流れていた。

介護施設はどうであったのか?

現在勤めている介護施設では、定期昇給(1号棒アップ3000円ほど)あった。

ベースアップはなし(給与等級表の改善はなし)

もちろん文句は言えず、有難いとも思っている。

では全国的にはどうなのか?気になり調査してみました。

一般社団法人全国介護事業者協議会
一般社団法人介護人材政策研究会
一般社団法人日本在宅介護協会

3団体が実施した物価・光熱費等の高騰による介護施設・事業所への影響について

引用しています。

調査期間:令和5年3月1日~3月24日 WEB調査

回答者:社会福祉法人、医療法人、株式会社等が運営する介護施設・事業所

回答数:1,277施設

調査結果の概要

1、「物価・光熱水費等の高騰による影響」90%以上の施設・事業所が「影響があった」と回答

2、もっとも高騰したのは「電気料金上昇」であった。その他「ガス」「ガソリン」「食費」

3、「物価・光熱水費等の高騰によるコストの増加にどのように対応しているか」に対して半数近くが「預貯金等の取り崩し」を行った他、「昇給や賞与等の減額/見送り」(27.3%)「人員削減や新規採用の停止等」(16.2%)

4、「今後の事業継続についてどう感じているか」施設・事業所が事業の廃止や倒産の危機に直面している(0.43%)、このままでは、数年で事業の廃止や倒産に至る可能性がある(27.38%)

とても厳しい現実が分かった。

私なりに解説しますので、お時間があれば見ていってください。

介護施設は物価・光熱費等の高騰はご利用者への価格転嫁できない!

介護施設への利用は「契約」「同意書」で料金が決まられている。

電気やガス、ガソリン、食材などニュースで〇〇円の値上げを知り、同意書もなければ、説明もほぼない。

介護施設の料金は2種類存在する。大部分は介護保険で決まられた介護報酬。(例1割はご利用者 9割は介護報酬)

もう一つは食費や電気代(特養では居住費)などあり、契約時に説明し同意書にサインを頂く。

今回の物価・電気ガス高騰で介護施設は勝手には「価格転嫁できない!」

もちろん。ご家族ご利用者へ説明し「同意書」を得て料金を上げることは出来る。

法人で議論されたが「2024年介護報酬改定時まで待とう」という結論になった。

近隣の介護施設も同様に「価格転嫁せず」このままの料金でやっていくという。

(補足)特養ではご利用者から徴収してはいけないものが存在する。

介護用品(おむつ、尿取りパット、リハビリパンツなど)

衛生用品(ガーゼ、手袋、ペーパータオル、アルコール、マスクなど)

これはそもそも「価格転嫁」できるものではない。高騰した分はすべて介護施設の持ち出し。

当然ですが、この高騰で影響は「あった」が結論になる。

「特になかった」112ヶ所(8,77%)もの介護施設が回答しているのも逆に驚く!

「影響が特になかった」と回答した理由

この調査した「サービス種別」です

回答した種別で「訪問介護(ヘルパー)」403ヶ所(31,56%)が最も高い!

理由は単純に訪問介護のサービス体系は「ご利用者宅へ訪問」するからである。

そして、移動手段は「自転車」が多い。(登録ヘルパーさんは高齢な方多い。いつもありがとう!)

施設入所系のみで調査していたら「ほぼ100%」影響があった!と回答する。

最も影響があったのは電気代!

電気代の高騰で利益(経常増減差額)がほぼなくなった!

昨年より「約1,000万円も上がった!」補助金も受けたが、とても補填できない。

そんな施設が多くあったと思う。

この調査も「施設入所系」のみで実施した場合はもっと悪化しているだろう。

職員には「無駄な電気は消すように」とお願いしているが、限界はある。

その他でも高騰した項目です。

これも「サービス種別」によって大きく異なる調査である。

ガソリン・車両費「3%~140%増加」と幅が広すぎる。

ガソリン代が最も影響があったのは「通所介護(デイサービス)」であることは間違いない!

「施設入所系」はガス、食材費、消耗品が影響が大きい。

物価・光熱水費等の高騰によるコスト増への対応について

この調査で最も衝撃を受けた調査項目です!

※複数回答

「預貯金等の取り崩し」552ヶ所(47,38%)

「昇給や賞与支給の減額/見送り等」318ヶ所(27,3%)

「人員削減や新規採用の停止等」189ヶ所(16,22%)

「利用者負担(自費)増」25ヶ所(2,15%)

この調査結果では約3割の介護施設では昇給や賞与の減額、見送りが行われた!

またご利用者への「価格転嫁」はほとんど事業所で実施していない(できない)

更に「物価・光熱水費等の高騰を受けた今後の事業継続について」

約3割の介護施設で「事業の廃止や倒産」に至る可能性があるとも回答している。

このまま危機的な状況が続けば、職員は辞めてしまう!

サービスを受けている「ご利用者」はどうなる?不安を抱く結果となった!

まとめ

物価・光熱費の高騰で大きく影響を受けている!

もっとも注目する調査項目

「昇給や賞与支給の減額/見送り等」318ヶ所(27,3%)

「人員削減や新規採用の停止等」189ヶ所(16,22%)

この方法は昇給や賞与の減額、人員削減で一時的に「黒字」「赤字が縮小」した。

良かった!

喜べますか?

喜んでいるのは「悪い経営者」だけです!

「昇給なし。賞与カットです。」と聞いて介護職員などはやる気をなくし、辞めていくでしょう。

ニュースを見て「大手企業など大幅な給与アップ!」「生産性の向上」「在宅ワーク」など介護事業所との広がる格差!

他産業へ優秀な人材が流れていくことは止められない。

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人手不足で更に「劣悪な環境」となり、残ってくれた職員も疲弊し、いずれ辞めていく。

事業所はサービスを停止し、廃業する。

そんな最悪な末路。

生き残っていくには「介護職員等の処遇を改善」「よりよいサービス提供」「魅力ある介護施設」「集客」「収益改善」「更に介護職員等に還元」このPDCAサイクル!

そんな簡単に言うなよ!

とお叱りを受けてしまうが、生き残っていくには、この「好循環」を作るしかない。

あまり期待できないが「2024年度の介護報酬改定に期待」しながら、日々奮闘中!

最後まで読んで頂き、ありがとうございました。

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ABOUT ME
介護の未来
介護の未来
介護福祉士、介護支援専門員
介護施設で介護職員や生活相談員を20年以上経験して、現在は介護施設管理者として、日々悩みながら働いています。
介護業界の一番の悩みは「人手不足」です。
「介護の未来」はどんなにAIや介護ロボットが進歩しても「人の手」が必ず必要です!
無資格・未経験の方でも働きやすい介護施設のポイントや仕事内容などを紹介することで、最も大切な「人の手」を増やしていきたいと思いサイトを立ち上げました。
少しでも「介護施設で働いてみたい!」「自分に合った介護施設探しのヒントになった!」と思っていただけるよう更新していきます。
みなさまが前向きな気持ちになり、一歩を踏み出す勇気が出ればうれしいです。
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