【介護転職】40代未経験でも可能!?転職後のリアルなエピソードや注意点を解説
「40代だけど介護職への転職や就職は可能なの?」
「未経験の私が介護の仕事を本当に出来るのか?」と不安がたくさんあると思います。
他業種から介護転職する方やすでに介護業界で働いていて転職を考えている40代は必見、安心して働き続けることができる職場選びやポイントがあるんです。
私が「介護業界」で長年経験している中で「転職後のリアルな転職事情」や「メリット・デメリット」を解説。
介護職は人生経験が最大限活かせる職業です!
この記事は「40代でも転職や就職できる理由」を解説していきます。一歩を踏み出す勇気が湧いてきたら幸いです。
介護職員とは?
介護が必要な方(要支援・要介護の高齢者等)は病気や加齢により一人では安全で安心した日常生活を送ることが困難です。
介護サービスを利用する介護が必要な方(要支援・要介護の高齢者等)に対して、食事や入浴、着替え・排せつ(トイレ)の介助、車椅子等への移乗・移動介助など安全で安心した日常生活を送れるよう介護することが仕事です。
介護職員はすべてを介護するのではなく、生活の工夫や一部を介助することでご自身でも出来るよう「自立支援」を目的としています。
介護職員についてこちらで詳しく解説しています。
【介護転職】40代未経験でも転職できる理由
40代未経験で介護職に転職しても大丈夫か?
無資格でも仕事は出来るのか?
そんな不安に思っている方も多いと思います。
ここでは介護転職できる理由を解説していきますので、参考にしてみて下さい。
介護職は年齢不問・未経験でも可能な求人が多い!
40代での転職は一般的には遅めとして扱われてしまうことでしょう!
しかし、介護職は40代の職員が多く、介護施設は「年齢不問」「未経験」「無資格」でも歓迎と謳っている。求人件数も多いので選ぶことが出来る!
その理由は2025年以降、団塊の世代が後期高齢者(75歳以上)となることで、介護が必要な方が増えていくことが確実視されています。その一方で介護業界は「人手不足」が深刻です。
近年では見守りロボットやセンサー、移乗用リフトなど進歩してきているが、介護はご利用者に心に寄り添い、身体介護は「人の手」で行うことが必要なのです。
どんなにAIが進歩しても仕事が無くなることはありません!
今後も求められるニーズは決して変わりません。
介護の未来は、これからも「人の手」が必要です。
介護職は人生経験が最大限活かせる職業!
介護職はご利用者や他職員とのコミュニケーション能力、一般的な家事スキルが求められる職業です。
長年の人生経験で一人暮らしの経験、料理や洗濯、掃除などの一般的な家事、仲間ともコミュニケーションもすべて、介護職に活かすことが出来る職業と言えます。
ここで【40代介護職員】の話です。
祖母は80代後半で両親(特に母親)が介護しているという。
その40代介護職員は時折、実家に帰り介護を手伝っている。
親族の入浴や排せつ介助は少し抵抗があるが手早く出来る。両親にも助言をしてくるそうです。
麻痺が残ってしまっている方の着替えの介助だって「脱健着患」の方法で安楽に手早く出来る。
友人からも介護について相談を受けることも出来る!
一生のうち「介護」を経験する方は多い。日本中に悩み苦しんでいる方もたくさんいる。
まずは手の届く範囲の人が「一人」でも助けになれれば介護職としての喜びとなるはずです!
介護職は仕事をしながら資格取得が出来る!
未経験でも働き続けられるように、研修制度や働きながら介護福祉士取得へサポートしてくれる施設が非常に増えました。
深刻化する「人手不足」が背景にあるため、如何に働きやすく、丁寧に介護職を教育していくは介護施設の重点課題となっているからです。
「研修」や「資格取得支援制度」を充実させている転職先を必ず選びましょう!
無資格で就職した場合に研修や介護福祉士取得へ最短ルート
資格(研修) | 内容 | 受講時期(就職後) |
---|---|---|
①認知症介護基礎研修 ※2024年度完全義務化 | eラーニング 約4~5時間 | 1~2ヶ月以内 |
②介護職員初任者研修 (旧ヘルパー2級) | 実技を含んだ9科目(130時間) ※ヘルパーとして働く場合は必須 | (実務者研修を優先した方がよい) |
③介護職員実務者研修 | 20科目(450時間) ※介護福祉士の受験要件 | 2年目以降 |
④介護福祉士 | 3年以上の実務経験 +実務者研修修了後に受験資格 | 4年目以降 |
⑤介護支援専門員 (ケアマネジャー) | 介護福祉士などの資格 +実務経験5年以上 | 6年目以降 |
「実務者研修修了」+「実務経験3年」で国家資格「介護福祉士」の受験資格が得られる!
未経験での介護転職は「介護福祉士」を目指そう!
介護福祉士への最短ルートです。毎年の合格率は60%程度のため、しっかり対策すれば、40代でも決して難しくない!
認知症介護基礎研修
実務者研修
介護福祉士国家試験への勉強開始
介護福祉士受験(実務経験3年見込みで受験可能)
介護福祉士合格(登録)
受験資格の「実務者研修」は450時間と長く、費用も高い!
転職先には「公休や有休」を使って実務者研修に行かなければならない介護施設もある。
「研修費用」も個人で払う介護施設がある。
絶対に転職先を選ぶ際は「資格奨励」と謳ってあることも多いが、具体的に確認することをおすすめします!
【介護施設からのベスト回答】
- 「実務者研修費用は施設が負担しています!」
- 「研修日程はすべて仕事として研修扱いとしています!」
- 「介護福祉士の受験費用も施設が負担しています!」※1回のみと回数制限がある施設もあるので、がんばって一発で合格しよう!
キャリアアップのため介護施設の多くは「資格手当」を設けていることが多い。
例えば「介護福祉士」で毎月の資格手当1万円の場合
年収は単純に12万円アップする。ボーナスにもプラスに働くので、モチベーションとするとよい。
介護職に特化したおすすめの転職サイトを紹介しています。
ぜひチェックしてみて下さい!
倒産やリストラされることはない!
一般企業は景気に大きく左右される。不景気になれば「倒産」「リストラ」などのニュースが流れる。
介護施設の収入のほとんどは「介護保険」から賄われる。(一部はご利用者)
3年に一度介護報酬改定がなされるが「安定的な収入」がある。
近年では「介護職員処遇改善」がトレンドとなっており、徐々にではあるが、介護職員の給与改善がなされている。
もちろん「ブラック介護施設」も存在するので、絶対に倒産はないとは言い切れない。
だから転職先の見極めが非常に重要です。
40代未経験で転職リアルエピソード
実際に40代未経験・無資格の方でも介護職として転職して多くの方が活躍している。
【転職後のリアルな話エピソード①】
採用面接の際「今まで子育てで忙しく、何にもスキルがないんです。子供が成長して手が掛からなくなってきたので、未経験で不安ですが、介護職に興味があって応募しました。」という方がいる。
転職後は介護職未経験でも人生経験が豊富なため介護職としてのスキルが非常に高かった!
はじめは抵抗がある「排せつ介助」も子育ての経験もあり何も抵抗もなく、手際よく介助している姿に驚いた。
ご利用者と楽しそうに会話して、ご利用者の笑顔に対して「あっ!かわいいですね!」と言っていた。
この感覚がある方は「介護の仕事に向いている」と確信した想いがある。
その後、介護転職後4年目に国家資格「介護福祉士」合格!
5年ほどで介護主任として順調にキャリアアップされている!
「何もスキルがない!」と思っている方は非常に多いですが、そんなことはありません!
【転職後のリアルな話エピソード②】
自動車工場勤務をしていたが工場が閉鎖に伴い、未経験で介護転職して来られた方
工場ではリーダーとして人事管理やマニュアル整備、人材育成も経験していた。
仕事を始めてすぐは、ご利用者への声掛けなど積極的に取ることが出来ていなかった。
そんな中、ベテラン介護職員がご利用者との会話で冗談を言って、ご利用者と一緒に笑っている姿を見て・・「仕事中に笑うっていいですね!」と言った。
翌日、ご利用者との会話の中、突然「耳が大っきくなっちゃた!」と当時流行っていた手品を披露した。
ご利用者はあまり笑っていなかったようだが、その事がきっかけで吹っ切れたようで「ご利用者の笑顔を見たい」と積極的に会話を工夫したり、練習してきた手品を披露して「ご利用者の笑顔」が見るのが楽しいと言っていた。
その後、介護転職後4年目に国家資格「介護福祉士」合格!
介護課長として、マニュアル整備や人材育成を尽力している。
もちろん。手品は継続している。「ご利用者の笑顔」を見るのがやりがいになるといつも言っている。
【40代】は人生で多くのことを経験してきたと思います。
- 一人暮らしの経験があり、炊事・家事がある程度出来る
- 子育てを経験し、子供がある程度成長して手が離れてきた
- 自身の病気やケガなどで入院を経験した(看護師さんの献身的な看護をみて感謝の気持ちがある)
- 祖父母や親の介護など経験した(している)
介護職は「相手の立場に立って考え行動する」これが根底になる考え方です。
これまで一生懸命生きて来られた経験こそが介護職として求められる「スキル」です!
だから40代未経験でも活躍することが出来ます!
介護転職するなら介護に特化した転職サイトが絶対におすすめです!
どんな求人があるのか興味を持ったら、気軽に担当エージェント(アドバイザー)に相談する気持ちで良いと思います。
40代未経験で介護職に転職するデメリット
これまでは、40代未経験でも介護職へ転職できる理由について解説してきました。
不安を解消するためにはデメリットも紹介する必要があります。
転職で給与が下がることもある
令和4年の調査では「無資格」「平均年齢39.6歳」「平均月額給与約27万円」となっている。近年、介護職員等の給与は上昇していますが、まだ他産業よりは低い水準にある。
引用:令和4年度介護従事者処遇状況等調査「介護業界(全体)調査結果」ページ232
下記の表は資格別・平均年齢・平均月額給与を表したものです。40代前半であれば、介護支援専門員(ケアマネージャー)を目指すことで他産業と変わらない水準となることが分かります。
資格取得を目指すことの重要性が理解できると思います。
資格 | 平均年齢 | 平均月額給与 |
---|---|---|
介護福祉士 | 45.0歳 | 331,690円 |
無資格 | 39.6歳 | 270,530円 |
介護職員初任者研修 | 46.4歳 | 302,910円 |
実務者研修 | 43.9歳 | 302,500円 |
介護支援専門員 | 48.4歳 | 375,240円 |
近年では介護人材不足もあり、介護職員処遇改善により給与水準が上がってきています。
介護職員処遇改善加算【プラス1.14%】
介護職員等特定処遇改善加算【プラス2.13%】
介護職員等ベースアップ等支援加算【プラス1.13%】
現行では3本の処遇改善加算があり、給与が近年向上しています!
令和6年には医療保険制度と同時改定となり、更なる処遇改善が期待されています。
この表は介護保険報酬改定・介護職員処遇改善の改定率です。
平成15年・平成18年・平成27年は大きくマイナス改定となりましたが、その他はプラス改定となっています。
介護職は体力が必要
介護職は入浴や排せつ、車いすベッド間移乗など体力的に負担がかかる仕事です。
特養などの入居施設は「早番」「日勤」「遅番」「夜勤」などのシフトが組まれるため、体調管理も必要です。
近年、介護職の負担軽減を目的として、車いすベッド間移乗は「スライドボード」や「リフト」を使用したり、高性能のオムツパットにより夜間帯の交換頻度を減らすなど実施しています。
「夜勤」が出来ない方は「デイサービス」「デイケア」などの通所系施設を選ぶことをおすすめします。また、対象とするご利用者は「自宅」で生活している方です。「全介助」ではなく、ある程度ご自身で出来る方がご利用されています。
「お泊りデイ」という介護施設もありますので、転職先選びはご自身のライフスタイルに合わせて検討する必要があります。
40代未経験でも介護転職におすすめの施設
ここでは40代での転職や就職におすすめする施設を紹介します。
【特別養護老人ホーム】【介護老人保健施設】
おすすめ理由
- 特養や老健は介護転職の中で最も給与が高い!引用:令和4年度介護従事者処遇状況等調査結果第152表 介護職員の平均給与額等(月給の者),サービス種類別,勤務形態別(介護職員等特定処遇改善加算及び介護職員等ベースアップ等支援加算を取得している事業所)ページ270
名称 | 平均年齢 | 平均月額給与 |
---|---|---|
特別養護老人ホーム | 40.9歳 | 347,560円 |
介護老人保健施設 | 41.7歳 | 341,700円 |
訪問介護(ヘルパー) | 48.3歳 | 321,790円 |
通所介護(デイサービス) | 45.2歳 | 283,170円 |
通所リハビリ(デイケア) | 45.5歳 | 310,290円 |
- 社会福祉法人や医療法人が経営、歴史も長いことも多く人材育成のノウハウがある。
- 資格奨励や研修制度が手厚くスキルアップできる!
- デイサービスやデイケア併設していることも多いためキャリアアップできる!
早番・遅番・夜勤などシフト勤務となるため土日祝日も勤務することがある。
要介護度が高く介護が必要とする方が多いため体力が必要など、ご自身のライフスタイルに合わせ選択する必要があります。
【通所介護(デイサービス)】または【通所リハビリ(デイケア)】
おすすめ理由
- 土日祝日休みの介護施設もある。基本的に夜勤はなく日中の仕事。
- 特養(要介護3以上)と比べ、要介護度が低く軽介助なので身体的負担が少ない。
- ご利用者から知識や技術が得られる。お花や野菜の育て方や料理が得意なご利用者もいる。コミュニケーションの中で料理のコツなど実生活で役立つ情報が得られる。
- ご家族から直接悩みの相談を受けたり、感謝のことばを頂ける。
- レクリエーションや工作(毎月カレンダーや壁画工作など)の知識が得られる。
- リハビリの知識が得られる。
夜勤がないが「お泊りデイ」も存在するため、転職先はよく調べる必要があります。
デイサービスの仕事内容や種類などを解説しています。働きやすいデイサービスのポイントを紹介していますので、ぜひチェックしてみて下さい。
平均給与は夜勤がないため、特養などと比較して低い傾向にある。
レクリエーションなど苦手な方は、リハビリ目的とした「デイケア」をおすすめします。
デイケアとデイサービスの違いを比較しました。どっちが働きやすいの?と気になった方はチェックしてみてください!
まとめ
40代未経験・無資格での介護転職は可能です。人手不足により求人件数も多いので転職しやすい業界です。最短4年目以降で国家資格「介護福祉士」として働きながら資格取得も可能です。その頑張りが評価され、介護リーダーや介護主任とキャリアアップも目指せます。
40代は「転職先を早く見つけたい。でも失敗できない。」と焦りを感じてしまう方も多いと思います。介護施設(法人)によって勤務形態や研修体制、資格手当など違いがあるため、転職先選びは最重要です!
一人ではどこの介護施設が自分に合ったところなのか選ぶことはできません!
「転職エージェント(アドバイザー)」を使って転職先選びをすることをおすすめします。
今後の介護職人生が笑顔でご利用者に寄り添えることを祈っています!